緑内障なのか白内障なのか判らないという人たちが多くいます。
名前も似ているので同じ病気かもと思っている人たちもいるかもしれませんが、この二つの病気は全く違う病気なのです。
ズバリ緑内障と白内障の違いとは……
緑内障と白内障の違いは、ズバリ緑内障は「次第に視野が欠けていく病気」であり、白内障は「水晶体が濁って目が見えにくくなる病気」です。
緑内障は、基本「房水」の圧力が高まって視神経に異常が起こることが原因です。
視野の中心から段々と少しずれたところから視野が欠け始めていき、中期では暗点が更に広がり鼻側の視野も欠けてきます。
緑内障において末期症状では文字が欠けて見えたり、テレビ映像の一部が見えなくなるとか、人によくぶつかるなどの症状が起こったりします。
緑内障では目薬治療が一般的に取られますが目薬で効果が得られない場合はレーザー手術という方法もあります。
緑内障ではレーザー線維柱帯形成術、レーザー虹彩切開術、レーザー隅角形成術、毛様体光凝固術などの手術が行われて行きます。
更に改善が見られない場合には、トラベクロトミーやトラベクレクトミーといった切開手術を行うケースもあります。
白内障とは……
白内障は水晶体が白く濁ってしまうことが原因であり加齢や紫外線によって発生する「活性酸素」が原因と言われています。
白内障を発症すればぼやけ・かすみが起こり、太陽の光や照明がまぶしい、視力の低下などの症状があらわれます。
白内障においても目薬を使用した治療が行われて行きます。
白内障の場合目薬治療は初期の症状進行防止の目的で使用されるようです。
症状の進行を遅らせる目的で内服薬を使用する場合もあります。
更に白内障治療において手術が行われる場合もあります。
白内障治療の手術としては水晶体の濁りを取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入する「超音波水晶体乳化吸引術」という方法がメインとして行われており、更に白内障が進行してしまっている場合において「水晶体嚢外摘出術」が行われることがあります。
「水晶体嚢外摘出術」では、水晶体を丸ごと取り出す方法が取られることになります。
緑内障の患者さんの中には白内障を合併している患者さんも少なくはありません。
緑内障の手術と同時に白内障の手術を行うことも多くなってきたといいます。
それは術後予測屈折値(ピントの合い方)への影響は小さいようですが、同時に手術を行うことで手術不成功率が上がることも判って来たと言われています。
術後眼圧コントロールがうまくいかないケースも出てきてしまうようです。
ただし技術も徐々に進歩していることなので近い将来により期待は出来そうです。