緑内障は研究途中という事もあり、原因が完全に解明されておらず、根本的な治療法というものがまだ存在していません。
そのため、実際に起こっている症状を和らげていく『対症療法』を行っていく必要があります。
眼圧を下げる目薬などの直接的な方法も大切ですが、普段から摂取している食べ物に注意し、症状が出にくい体づくりを行う事が最重要です。
こちらのページでは食べ物に含まれている成分の内、緑内障改善に期待できるものをピックアップしています。
目次
ルテイン
今、緑内障改善効果が期待できると注目されている成分がルテインです。
ルテインは強力な抗酸化力を持っており、網膜や視神経の組織を活性化して細胞の新陳代謝を高めて眼圧を下げる効果が期待できると言われています。
ルテインを摂取するために
では注目の成分『ルテイン』とはいったい何なのでしょうか?
ルテインは黄色のカロテノイドの一種で、これが多く含まれているものを緑黄色野菜と呼ぶのです。
ルテインが最も多く含まれているのはケールです。青汁によく入っていると言えばピンとくる方もいらっしゃるでしょう。ケールには100gあたり21.9mgのルテインが含まれており、多く含まれていると言われているほうれん草の約2倍もあるんです。
しかしケールは苦みが強く、日常的に摂取するのは難しい野菜でもあります。いくら体に良いと言っても、続けられないのであれば意味がないですよね。
その他、ルテインが多く含まれる緑黄色野菜はかぼちゃ、インゲン、ブロッコリー、ほうれん草などがありますが、特にほうれん草には100gあたり10.2mgのルテインが含まれていますので、緑内障を発症した方はもちろんですが、目を酷使している方は普段から積極的に取り入れることが望ましいと言えます。
ほうれん草であればケールに比べて食べやすいですし、継続しやすいのではないでしょうか。
栄養素の中には、ビタミンCのように熱に弱かったりする物もありますがルテインは熱に強いので加熱調理を行ってもいいというところがうれしいですね。
油との相性も良く、一緒に調理、摂取すると吸収率が高まるので大変お勧めです。
当サイトでは、緑内障に負けないほうれん草料理を多数掲載していますので、参考にしてください。
栄養がいっぱいの『旬』の時期に野菜を摂ろう
最近では、たくさんの野菜が1年を通じて手に入るようになりました。
見た目はあまり変わらないように思えますが、実は夏のほうれん草に含まれるルテインは冬に摂れた物の半分以下になっている場合もあります。
旬の野菜を積極的に摂取することが重要です。
ナイアシン
ナイアシンはビタミンB群の仲間であり、ニコチン酸とニコチンアミドの総称になります。
ナイアシンは身体の中で500種類もの酵素の補助的酵素として働くほか、糖質、脂質、たんぱく質から、細胞でエネルギーを生産するために働く酵素を補助するのに不可欠なものです。
また、ナイアシンは目の粘膜の健康維持に大きく関係しています。
ナイアシンは皮膚や粘膜の炎症を防ぐほか、神経症状を防いだり、脂や糖質を分解したりします。
緑内障の方にとっては積極的に摂取したい栄養素と言えます。
ナイアシンは かつお、さば、たらこ、鶏レバー、きのこ類、小麦胚芽、豆類、緑黄色野菜に多く含まれていますので、こちらも積極的にとっていきたいですね。
体内でもつくられるナイアシン
ナイアシンは体内で必須アミノ酸である『トリプトファン』からも合成することが可能です。
体内でトリプトファンの1/60の量(理論上)のナイアシンが合成できると言われております。
トリプトファンはたんぱく質に含まれていますから、前項で紹介したようなレバーやたらこなどのたんぱく質を多く含む食材はナイアシンとトリプトファンが同時に摂取できて一挙両得ですね。
毛細血管を広げる作用があるので血行を促進する効果があり、肩こり・頭痛を改善して脳神経の働きを良くします。
疲れやすい、肌荒れ、口内炎、冷え性、動脈硬化の予防、お酒が好きな方にもお勧めです。
アスタキサンチン
アスタキサンチンは、高い抗酸化作用を持っています。
植物の色素成分であるカロチノイドの一種で、鮮やかな赤色をしています。
サケ、イクラ、金目鯛、えび、かにの身が赤色なのは、餌からアスタキサンチンをとっているからなのです。
細胞中に長くとどまるようにするために
サケやイクラ、エビに含まれるアスタキサンチンは強力な抗酸化力を持っており、抗酸化作用の代名詞『ビタミンE』の1000倍も強力な抗酸化力を持っています。
アスタキサンチンはその強力な抗酸化力によって緑内障をはじめ、白内障や網膜症への効果が確認されています。
また、アスタキサンチンはルテインとあわせて食べることで、効果が倍増するようです。
食品から十分に摂取できない場合はサプリメントで毎日とってもいいですね。
ほかに抗酸化作用が高い食品としてはアサイーベリーもお勧めします。
ビタミン
緑内障の予防には主にビタミンB・C・Eを積極的に摂取する必要があります。
あるひとつのビタミンを偏ってとるのではなく、多種類のビタミンをバランスよくとるのがお勧めです。
マルチビタミンと呼ばれるサプリメントでも良いのですが、できるだけ食品からとるのが理想です。
新鮮な野菜、フルーツを積極的に摂るようにしましょう。
もちろん、ビタミンをとれば緑内障が治るというわけではありません。
ビタミンをきちんととることは緑内障を悪化させないようにする上で重要になってきます。
ビタミンB
ビタミンBは目にとって欠かせない、とても重要な栄養素です。
ビタミンBはたんぱく質、炭水化物などをエネルギーに変える際に働き、体内で栄養の吸収を助けて細胞の成長を促進するため、老化予防につながると言われています。
ビタミンB群を多く含む食品はうなぎ、玄米、カツオ、さんま、豚レバーなどがあります。
毎日の食生活に少し気を遣うだけでビタミンB群を幅広く摂取することが出来ます。
ビタミンC
コラーゲンを合成する働きもあり、コラーゲンは血管や皮膚、粘膜の強化に役立ちます。
野菜ではピーマン、ブロッコリー、キャベツ、ほうれん草、ジャガイモなど、果物はレモン、すだち、ゆず、柑橘系、パイナップル、グァバ、柿などに豊富に含まれますので、積極的に摂取する必要があります。
ビタミンE
ビタミンEは血液をサラサラにする効果があり、緑内障の原因である血液の循環障害に欠かせない栄養素です。
ビタミンEはビタミンCと一緒に摂取すると、より抗酸化作用が高まると言われています。
ビタミンEを多く含む食品はアーモンド、オリーブオイル、鮎の塩焼き、モロヘイヤ、いくら、うなぎ、緑黄色野菜などがあります。
クロセチン
クロセチンはクチナシの果実やたくあん、栗きんとん、サフランライスに含まれる天然色素で、強い抗酸化作用を持っています。
古くからクロセチンには血流を促進させる働きがあることや、目の炎症を抑えるといった研究報告があります。
クロセチン×ルテインで抗酸化UP
毛様体筋とは目の焦点を合わせるために使われており、カメラでいうレンズの役割をする『水晶体』の厚みを調節する筋肉です。
クロセチンには、この毛様体筋の疲労回復効果が確認されており、クロセチンの持つ抗酸化作用と抗炎症作用が毛様体筋の疲労を和らげてくれます。
また、ルテインと組み合わせて摂ることで抗酸化力が高まると言われています。